中小企業が外注できないのは予算のせいか|広島で1年営業した記録

予算だけではありませんでした。

私たちは広島市中区の会社です。マーケティングの支援を売るために広島で1年営業して、うまくいきませんでした。その記録と、あとから公的な統計を調べて分かったことを書きます。

この記事の数字の定義

この表に無い数字は、本文にも書きません。

数字 何の割合か 母数 出典
31.2% 従業者10人未満の事業者が、ITの相談先として「税理士・公認会計士」を挙げた割合 n=671 広島県 令和7年度DX実態調査
28.3% 同・「相談していない」 n=671 同上
2.2% 同・「ITコンサル企業」 n=671 同上
70.6% 従業者10人未満の年間IT予算が「100万円未満」の割合 n=671 同上
59.4% 生成AI未活用者が挙げた課題の1位「具体的な効果がイメージできない」 n=671 同上
83.3% 全国の中小企業で「成功事例や活用事例などの情報が十分に入手できている」に当てはまらない割合 n=1,668 中小機構AI調査
1.79% / 3.43% 情報通信業の従業者構成比(広島 / 全国) 全数調査 令和3年経済センサス

中小企業が外注できないのは、予算が足りないからですか

予算も理由ですが、それだけではありません。相談する相手がいないことのほうが大きい、と私たちは考えています。

広島県の調査で、従業者10人未満の事業者にITの相談先を聞いたところ、31.2%が「税理士・公認会計士」、28.3%が「相談していない」でした。ITコンサル企業は2.2%です(n=671)。

つまり、10人未満の会社の6割は、ITの話を税理士にするか、誰にもしていないことになります。

予算も確かに小さく、年間のIT予算が100万円未満の会社が70.6%です。月にすると8万円あまりです。ただ、予算が理由なら「安ければ買う」はずです。私たちが広島で経験したのは、そうではありませんでした。

私たちが広島で1年営業して、何が起きたか

1年で、対面での営業をやめました。

弊社の代表は、広島で人脈づくりから始めました。その時期を、本人はこう振り返っています。

「住んで1年やったんですけども、対面での営業は早々に諦めましたもんね。もう、ただの若造に思われるんで。取れたとしても数万とかの仕事。もうそれじゃあバイト以下やんってなっちゃうから取らないし、っていう感じだからね、ほんまに」

「広島でいわゆる闇雲に動いてた時期もあるんですけど、自分はもう本当に時間だけ取られて」

これは自社の話です。広島の会社の側が悪いという話ではありません。私たちの売り方が、その場所に合っていませんでした。

「外注」という言葉が通じないことがある

私たちがいちばんつまずいたのは、金額の交渉ではなく、その手前でした。

代表は、当時の感触をこう説明しています。

「まず言葉が違うし、その発想がない。人を業務委託で雇うという発想がそもそもないので、なんで毎月10万20万を外の人に払うのかが分からないんですよ。大きい金額で」

「じゃあでも業務あるから人材派遣会社にお願いするんですよ。人材派遣会社にお願いして、いい人集まらなくって、どんどん規模が小さくなっていく」

「高いから断られる」のではなく、「その買い方の枠が無い」という状態です。私たちは値段の説明を用意していきましたが、比較の土俵に乗る前の話でした。

⚠️ これは私たちが広島で会った範囲での観察です。広島の会社を代表する意見ではありません。この記事に、広島の経営者本人の言葉は1つも出てきません。私たちがそれを記録として持っていないからです。

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統計を見ると、同じことが別の形で出ています

広島は「小さい会社が多い」わけでも「特殊な産業構造」でもありません。違うのは2つだけです。

令和3年の経済センサスで従業者構成比を全国と比べると、製造業が17.70%(全国15.19%=1.16倍)で厚く、情報通信業が1.79%(全国3.43%=0.52倍)で、ちょうど全国の約半分しかありません。残る11業種は全国比0.85〜1.05倍で、ほぼ同じです。

この「0.52倍」は、広島県が別の資料で出している特化係数(IT・通信0.51)とも一致しました。別々の資料が同じ数字を指しています。

ITの会社が全国の半分しかない場所では、「外に頼む」を見せてくれる人が、そもそも身近にいません。

止まっている理由は、費用でも人材でもありませんでした

広島県の調査で、生成AIを使っていない事業者が挙げた課題の1位は「具体的な効果がイメージできない」で59.4%でした(n=671)。費用でも人材でもありません。

全国でも同じ方向の数字が出ています。中小機構の調査では、「成功事例や活用事例などの情報が十分に入手できている」に当てはまらない中小企業が83.3%でした(n=1,668)。

私たちが対面で会った、広島の公認会計士の方は、こう話していました。

「一つ成功事例があったら自分もやろうかな、みたいな。成功事例が先にないとやらない感じ」

現場で聞いた一人の話と、二つの公的調査が、同じことを言っています。

⚠️ 推移を語るときの注意: 広島県の調査で「DXに既に取り組んでいる」は3年間 28.3% → 30.2% → 29.5% と横ばいですが、令和7年度から集計方法(ウェイトバック集計)が変わっています。R7の数値をそれ以前と厳密に比べることはできません。同じ集計方法どうしで比べられるのは、28.3% → 30.2% の部分だけです。

では、私たちは何をしましたか

売る場所を変えました。

代表は、この時期にこう整理しています。

「広島だったら、やっぱり商品力か、人のつながりがすごいかの、どっちかしか生き残れない気はしてるんですよね。それ以外で勝負するんだったら、もうオンラインで、場所関係なく取っていくしかないかなと思って」

いま私たちは、LinkedInとフォーム営業で全国に向けて営業しています。広島の会社であることは変えていませんが、最初の接点を対面に置くのをやめました。

このメディアも、その延長にあります。

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よくある質問

Q. 中小企業が外注できない理由は何ですか

A. 予算だけではありません。広島県の調査では、従業者10人未満の事業者のITの相談先は税理士・公認会計士31.2%/相談していない28.3%/ITコンサル企業2.2%でした(n=671)。相談する相手が業界の外にいる状態です。

Q. 地方だから予算が無い、ということですか

A. 予算は確かに小さく、10人未満の70.6%が年間100万円未満です(同調査)。ただし広島の産業構成は全国とほぼ同じで、違うのは製造業が1.16倍で厚いことと、情報通信業が0.52倍しかないことの2つだけです。「地方だから小さい会社ばかり」ではありません。

Q. 何から始めればいいですか

A. 測っていないことは書けないので、一般的な手順は書きません。私たちの場合は、対面での新規開拓をやめて、オンラインに寄せました。その結果の数字は別の記事で全部出しています。

Q. 広島の相場はいくらですか

A. 書けません。私たちが持っている広島の金額は、すべて自分たちが払った額か、自分たちが出した見積りです。第三者が調べた「広島の相場」のデータを、私たちは1件も持っていません。持っていないものを相場として書けば、それは調べた結果ではなく想像になります。

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この記事の数字は、株式会社hoshimi(広島市中区)が自社の本番運用で実測したものです。同じ仕組み・同じ実測レポートつきで、貴社の営業も運用します。

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