営業代行の相場|アポ1件いくらが妥当かを、単価の内訳から考える

「アポ1件、いくらが妥当なんでしょうか」

見積りを2〜3社から取った方に、よく投げかけられます。金額の幅は調べればすぐ出てきます。ところが、その金額が「何をした結果の1件」なのかまで書かれた資料は、探しても見つかりませんでした。

書いているのは、広島でアポ獲得の代行をしている株式会社hoshimiです。アポの代金をいただく側の会社です。ホームページ代について書いたときは払う側でしたが、今回は反対側に立ちます。

先にお断りします。この記事に、私たちの料金は1円も出てきません。 保証の条件は相手の業種や狙う相手の難しさによって変えているので、1つの数字だけを書くと、それが全部に当てはまる条件として読まれてしまうためです。代わりに開くのは、アポ1件に届くまでに何件の手が動いたかという自社の実測です。


結論:アポ単価は料金表ではなく「1件に届くまでの手数」で決まります

同じ「アポ1件」でも、そこへ届くまでに動かす件数が違えば、単価は違って当たり前です。

私たちがフォームに送ろうとした19,075件のうち、送信できたと確認が取れたのは1,147件(6.0%)でした。残りは、送れなかったものと、送ったけれど完了を機械で断定できなかったものです。単価の土台になるのは料金表ではなく、この「途中で何件残るか」のほうです。

この記事の数字の定義

率をひとつ残らず並べます。この表に載っていない率は、本文でも使っていません。

数字 値 単位 いつ時点 誰の数字 分母(何件のうち何件か)
連絡先がどれか1つ取れた割合 72.8% % 2026年8月22日 自社のリード台帳 31,219件のうち22,727件
連絡先が1つも取れなかった割合 27.2% % 2026年8月22日 同上 31,219件のうち8,492件
メールアドレスが取れた割合 37.6% % 2026年8月22日 同上 31,219件のうち11,743件
フォームのURLが取れた割合 68.6% % 2026年8月22日 同上 31,219件のうち21,423件
フォームの送信完了を確認できた割合 6.0% % 2026年7月1日〜8月21日 自社のフォーム送信 試行19,075件のうち1,147件
フォームの送信完了を断定できなかった割合 71.6% % 同上 同上 試行19,075件のうち13,666件
メールを送れた割合 17.6% % 同上 自社のメール送信 試行51,735件のうち9,091件
メールが送れなかった原因が送信箱側だった割合 95.4% % 同上 同上 送れなかった41,295件のうち39,390件
宛先不明で戻ってきた割合 4.59% % 同上 同上 届いた分と戻った分の合計9,528件のうち437件
フォームの返信率(送れた分を分母にする) 2.62% % 同上 自社のフォーム送信 1,147件のうち30件
フォームの返信率(送ろうとした分を分母にする) 0.157% % 同上 同上 19,075件のうち30件
メールの返信率(送れた分を分母にする) 0.65% % 同上 自社のメール送信 9,091件のうち59件
メールの返信率(送ろうとした分を分母にする) 0.114% % 同上 同上 51,735件のうち59件
接続の承諾率(送れた全件を分母にする) 15.3% % 2026年6月29日〜7月29日 自社のLinkedIn運用 2,941件のうち450件
接続の承諾率(結果が確定した分だけを分母にする) 24.3% % 同上 同上 1,854件のうち450件
接続の承諾率(送ろうとした分を分母にする) 11.6% % 同上 同上 3,864件のうち450件
接続を送れなかった原因がリスト側だった割合 95.9% % 同上 同上 送れなかった923件のうち885件

この記事の数字の条件
フォームとメールの数字は、自社の営業ツールの送信ログから取りました(2026年7月1日〜8月21日)。LinkedInの数字は、別のツールの接続ログです(2026年6月29日〜7月29日)。ツールも期間も母集団も違うため、この2つを割り算して倍率を作ることはしていません。
書けていないこと: 「アポ1件の相場は◯円」は書けません。根拠になる公的な調査を、私たちは1つも持っていないためです。自社の料金と保証の条件も、この記事には出していません。社内で条件の書き方が統一されておらず、記事の記述が契約条件として読まれる恐れがあるためです。
持っていない数字: 返信や承諾から先、実際にアポになった件数の実測は、この記事の期間について手元にありません。そのため自社のアポ単価も計算していません。


営業代行の「アポ1件の単価」は、何で決まりますか

単価を決めているのは料金表ではありません。1件に届くまでに何件動かすか、その途中で何%残るかです。

言い方を変えます。アポ1件の値段は、その1件の裏で消えていった件数の代金です。消える件数が多ければ、1件あたりは重くなります。少なくて済めば軽くなります。

段は4つあります。第1に、リストに連絡先が載っているか。第2に、そもそも届くか。第3に、返事が来るか。第4に、その返事を1件と数えるかです。以下、1段ずつ実測を開きます。

料金表を見比べても、この4段のどこがどうなっているかは分かりません。金額の高い安いは、最後の1段だけを見て決められる話ではないと考えられます。


リストを3万件集めれば、3万件にアプローチできますか

できません。私たちの台帳31,219件では、連絡先が1つも取れなかったものが8,492件ありました。

内訳を出します。メールアドレスが取れたのは11,743件(37.6%)でした。問い合わせフォームのURLが取れたのは21,423件(68.6%)です。両方とも取れているものがあるため、この2つは足せません。どちらか1つでも取れたのは22,727件(72.8%)です。

つまり、単価を計算するときの分母は「集めた件数」ではなく「連絡先が取れた件数」になります。

残る8,492件も、人が1件ずつ調べれば見つかるものがあります。ただしその作業は無料ではなく、調べた時間の分だけ1件の原価に乗ります。「リストは安く手に入った」と「アプローチが安く済んだ」は、別の話です。


送ろうとした件数は、そのまま届いた件数になりますか

なりません。フォームは19,075件のうち1,147件、メールは51,735件のうち9,091件しか送れていません。

同じツール・同じ期間(2026年7月1日〜8月21日)の実測です。

送り方 送ろうとした件数 送れたと確認できた件数 割合
問い合わせフォーム 19,075 1,147 6.0%
メール 51,735 9,091 17.6%

※フォームには、送信はしたものの完了を機械で断定できなかった13,666件(71.6%)が別にあります。この13,666件は「送れなかった」ではありません。上の表では、確認が取れた分だけを数えています。

メールが送れなかった41,295件を調べると、39,390件(95.4%)が同じ理由でした。送信箱がログインの回数制限に当たったものです。宛先が悪かったのでも、文面が悪かったのでもありません。

ここが単価に効きます。送信箱を増やせば送れる件数は増えますが、送信箱そのものに月額がかかります。増やさなければ人件費は同じで、届く件数だけが減ります。どちらを選んでも1件あたりの金額は動くので、送信の土台は単価の話の外にある雑事ではありません。

なお、届いた分のうち宛先不明で戻ってきたのは4.59%でした(9,528件のうち437件)。届いていないのに手数だけかかっている分です。


返事の率だけ見れば、単価の見当はつきますか

つきません。同じ30件の返信が、分母の取り方で2.62%にも0.157%にもなるためです。

私たちのフォーム営業では、人が書いた返信が30件ありました。この30件を、送れた1,147件で割ると2.62%です。送ろうとした19,075件で割ると0.157%になります。メールも同じで、9,091件で割れば0.65%、51,735件で割れば0.114%です。

分母の取り方 フォーム メール
送れたと確認できた件数で割る 2.62%(30 / 1,147) 0.65%(59 / 9,091)
送ろうとした件数で割る 0.157%(30 / 19,075) 0.114%(59 / 51,735)

見積りの話に引き付けると、こうなります。費用が発生するのは、下の段(送ろうとした件数)のほうです。止まった分にも、リストを作る費用と、送信を試みる費用がかかっています。上の段の率だけを見て「これなら安く済みそうだ」と考えると、実際にかかる費用と合いません。

数え直してみて、いちばん引っかかったのがここでした。私たち自身、社内で率を口にするとき、上の段と下の段を混ぜて話していた時期があります。同じ「返信率」という言葉で、けた違いの数字を指していたことになります。

LinkedIn の接続申請でも同じです。承諾は450件でした。送れた2,941件で割れば15.3%、結果が確定した1,854件で割れば24.3%です。送ろうとした3,864件で割れば11.6%になります。1つの結果に、3つの率が立ちます。

念のため書いておきます。フォーム・メールの数字とLinkedInの数字は、ツールも期間も母集団も違います。「どちらが何倍いい」という比較は、この記事ではしません。条件のそろっていないものを割り算すると、数字は簡単に嘘をつきます。


同じ「アポ1件」でも、数え方で件数は変わりますか

変わります。数え始める時点は少なくとも4つあり、どれを選ぶかで同じ活動の件数が動きます。

思い付くだけでも、こう分かれます。

  1. 相手が日程の調整に応じてくれた時点
  2. 日にちと時間が決まった時点
  3. 相手が商談の席に着いた時点
  4. 商談のあと、決められた条件を満たした時点

下にいくほど、代行する側の取りこぼしが増えます。当日のキャンセルも、相手が席に着かなかった場合も、代行側の持ち出しになるためです。下の時点で数える契約ほど、1件の単価は高くなる方向に働くと考えられます。逆に上の時点で数えるなら、単価は下がる代わりに、頼む側が空振りを引き受けます。

どちらが正しいという話ではなく、リスクをどちらが持つかを決めているだけです。ただし、決めたことが書面に無いと、後から数字が合わなくなります。私たちは、開始前に「1件をどう数えるか」を文書でお出しする運用にしています。

金額を比べる前に確かめるのは、この1点です。「1件」の意味がそろっていない見積りは、そもそも並べられません。


「アポ1件◯円」という相場の数字は、信じていいですか

出典と条件が書かれていなければ、比べる材料になりません。私たちも、根拠になる調査を持っていません。

はっきり書きます。この記事では「相場は1件◯円です」と言えません。公的な調査も、条件のそろった業界統計も、手元に1つもないからです。金額の幅を書き写すことはできますが、その幅がどんな条件で集められたのかを説明できません。

一方で、両方の側から書いておきます。金額を出さないことは、頼む側にとって不親切です。目安が無ければ予算を組めません。ここは私たちの宿題として残っています。社内で条件の書き方を1つにそろえてから、金額を出した記事を別に書きます。

いま代わりにできるのは、金額を比べられる状態にする道具をお渡しすることです。この記事の後半に、確かめる8項目を置きました。


安いアポ単価は、どんなときに成り立ちますか

条件がそろって、手数が少なくて済むときです。そろわないと、安い単価は途中で止まります。

成り立つ条件は4つです。連絡先が最初からそろっているリストがあること。送信の土台が整っていること。相手を特定できること。1件の数え方が、上のほうの時点であること。

2つ目と3つ目には実測があります。LinkedIn で送れなかったのは923件です。うち885件(95.9%)は「すでに繋がっている」か「その人を特定できない」でした。送れない理由の大半は、相手の意思ではなくリストの状態です。

ただし、原因の置き場所はチャネルごとに違います。メールで送れなかった41,295件は、95.4%が送信箱の側の理由でした。リストが悪いのか、土台が悪いのか。ひとまとめにできません。どちらが詰まっているかを先に見ないと、安い単価は成り立たないほうへ倒れます。

逆の側も同じだけ書きます。狭いターゲットを指定すると、リストの母数が減ります。母数が減れば、同じ件数を出すために精査の手が増えます。「単価は安いが、そもそも件数が出ない」という形で表に出てきます。

安い単価が悪いわけではありません。条件がそろっている会社にとっては、安いほうが正しい選択になります。確かめるべきなのは値段の高低ではなく、その値段が成り立つ条件を自社が満たしているかだと考えられます。


見積りをもらったら、どこを確かめればいいですか

1件の定義、料金に含まれないもの、件数が出なかったときの扱い。この3つを先に確かめます。

手元の見積りを開いて、上から順に見てください。

  1. 「1件」はどの時点を指しますか。 日程の調整に応じた時点か、日時が決まった時点か、席に着いた時点か、その後の条件つきか。
  2. 相手都合のキャンセルは、どちらが持ちますか。 席に着かなかった場合の扱いを、文字で確認します。
  3. ターゲット外の相手からの反応は、件数に入りますか。 入るなら、どこまでを対象内とするかの線を確認します。
  4. 料金に含まれないものは、何と何ですか。 リスト収集費・送信箱の費用・ツール利用料・交通費など、名前は会社ごとに違います。
  5. リストは誰が用意しますか。 自社で用意する場合、その収集費は見積りの外です。
  6. 件数が出なかったときは、どうなりますか。 返金なのか、期間を延ばすのか、追加で動くのか。書いてあるかどうかを見ます。
  7. その条件は、契約書・見積書・サービス紹介ページのどれに書いてありますか。 3つを並べて読み、食い違っていたらどれが正なのかを書面でもらいます。
  8. 成果の件数は、どの記録で数えますか。 数える人と、数えるもとになる記録を、開始前に決めます。

7番目については、書いておくことがあります。私たち自身、この食い違いを起こしています。 条件を見直したときに、指示が1つの系統にしか届かず、サービス紹介ページだけが古い表記のまま残りました。1か所だけ直しても、直したことになりません。頼む側が3つ並べて読むのは、疑っているからではなく、この食い違いが実際に起きるからです。


よくある質問

アポ1件の相場はいくらですか

この記事では金額を出していません。根拠になる公的な調査を持っていないためです。よその金額を引き写すだけなら簡単ですが、その数字がどんな条件で集められたのかを、私たちは説明できません。説明できない数字は、読んだ方の判断を狂わせます。

成果報酬型と月額固定型は、どちらが得ですか

条件によって入れ替わります。成果報酬型は、件数が出なければ払う額が減ります。月額固定型は、件数が出たときに1件あたりが下がります。分かれ目は「その条件で件数が出るかどうか」で、それは対象の狭さとリストの状態で決まります。

御社のアポ単価はいくらですか

この記事には書いていません。隠したいからではなく、社内で条件の書き方が統一されていないためです。統一されていない数字を記事に載せると、それがそのまま契約の条件として読まれます。そろえてから、金額を出した記事を別に書きます。お急ぎであれば、個別にお答えします。

安い会社に頼むと、質が落ちますか

そうとは限りません。手数が少なくて済む条件がそろっていれば、安くても成り立ちます。危ないのは値段そのものではなく、安さの理由が説明されていない状態です。「1件」の定義が上のほうの時点になっているだけ、ということもあります。

自社でやるのと、外に出すのは、どちらが安いですか

比べる前に、自社の数字を数えられる状態かどうかが先です。何件のうち何件に連絡先があり、何件が届き、何件返ってきたか。この3つが手元に無いと、自社の1件あたりがいくらなのかを計算できません。計算できない相手と見積りを比べても、判断の材料になりません。


営業代行の相場は、金額ではなく「手数の段数」で読む

ここまで出したのは、自社ツールの送信ログと接続ログ、そしてリード台帳の実数です。

送ろうとした19,075件のうち、送れたと確認できたのは1,147件。台帳31,219件のうち、連絡先が取れたのは22,727件。この目減りが、アポ1件の原価をつくっています。料金表の数字は、目減りの結果を1行にまとめたものにすぎません。

私たちが言えるのは、高い安いではなく次の1点です。「1件」の意味と、その1件の裏で何件動くかがそろっていない見積りは、並べても比較になりません。そろえれば、金額の差が何の差なのかが読めます。

営業代行の見積りを何通か手元に置いていて、どれが何に対する金額なのか判断がつかない。そういう紙をお持ちでしたら、そのままお見せください。1件の定義と、料金に含まれないものを、紙の上で並べ直すところからやります。代行が要るのかどうかは、そのあとで決めていただければ十分です。

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この記事を書いた人
丸山 祐介/株式会社hoshimi 代表
広島でBtoBの営業支援(LinkedIn運用代行・フォーム営業・アポ獲得代行)をしています。前職のマーケティング会社ではCOOとして、営業利益を1年で5,000万円から2億円にしました。
自社ツールを内製して毎日運用しており、この記事の数字はすべてその実データです。

この記事の作り方
下書きはAIが書き、数字と事実は人が元データに当たって確認しています。確認が取れなかった数字は載せていません。


広島から、実測データごと営業支援をしています

この記事の数字は、株式会社hoshimi(広島市中区)が自社の本番運用で実測したものです。同じ仕組み・同じ実測レポートつきで、貴社の営業も運用します。

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